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「永遠の片想い」

永遠の片想い

イ・ハン監督 2003年


前回「青春漫画~僕らの恋愛シナリオ~」の感想を書きながらネットでいろいろ調べていたら、「監督はラブ・ストーリーの巨匠、『永遠の片想い』のイ・ハン」という紹介文を目にした。
でもよく見てみると「永遠の片想い」はイ・ハンの初監督作品で「青春漫画~僕らの恋愛シナリオ~」は監督第2作目。まだ30代だという新人監督を捕まえて「巨匠」とは。
試しに「ラブ・ストーリーの巨匠、『永遠の片想い』のイ・ハン」で検索をしてみたら出るわ出るわ。公式サイトの文章をそのまま載せてるのかどこかの映画サイトの紹介文をみんなが使い回してるのか知らないけど、ちょっといいかげんすぎないか?w それだけ「永遠の片想い」って作品が女性の心を掴む恋愛映画だったってことなのかねえ、と妙な形でそのデビュー作の名前を覚えてしまったら、翌日にその映画をテレビでやるんだもの、もうこれは罠としかいいようがない。。

きっとまたベタなメロドラマなんだろうと思いながら見始めるとなんと吹き替え。しかもテレビ神奈川だったのでローカルなCMが途中でばんばん入る。本編がどのくらいカットされているのかもわからないというかなりの悪条件。
それでも「いい映画だったなー」と思えたのは、もしかして韓国映画に目を慣らされてしまったせいなのかもしれないけれど、「永遠の片想い」にはやはり「青春漫画~僕らの恋愛シナリオ~」と同じパワーが溢れていたはずだ。やっぱり映画はこうでなくてはいけないと感じさせるなにかがイ・ハン監督の作品にはある。いい監督を知ったな。

ボーイ・ミーツ・ガールズ。この映画では普通の大学生が二人の少女と出会い、ひと夏を一緒に過ごす物語。メロドラマなので別れがあってそのまま永遠の片想いとなる。ベタだけど読めそうで読めない展開。見事に騙されたりするのも気持ちいい。手紙やカメラ、壁掛け時計などの小道具の使い方も巧い。嫌なあざとさや饒舌さもなくて話にすっと入り込める演出もよかったかな。
愁眉だったのが少女役のひとり、イ・ウンジュ。冒頭での登場シーンからずっとほかのキャラがかすむほどの生々しい存在感。イ・ウンジュを見るためだけにこの映画を見てもいいくらい。いい女優も知ったなあ、と思ったら一昨年前に自殺してしまったそうだ。
すっっっごく残念。。。

こうして見ると韓国にはいい俳優が多いのかもしれない。映画の出来に関わらず「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシク、「子猫をお願い」のベ・ドゥナ、「美術館の隣の動物園」のシム・ウナ、「青春漫画」のクォン・サンウ。男女関わらずみんなとてもいい顔をしていたもんな。

ひと頃の韓流ブームは60~70年代の日本映画が持っていたベタでストレートな熱血モノや純愛モノへのノスタルジーだろうと思っていたし、確かに何本かの韓国映画を見てそういう部分の過剰さにはうんざりさせられもした。イ・ハン監督の「永遠の片想い」や「青春漫画」もそういう韓国映画のど真ん中だからこそ話題になりヒットもするのだろうが、これらの映画を「韓流」の文脈の中だけで語るにはあまりにもったいない気がする。
事実ここ数日見た韓国映画についてネットで検索してみても、ヒットするのは所謂「韓流」系のブログばかりで、普通の映画評のサイトはほとんどなかったし。
韓国の俳優たちが未だに「韓流スター」としてしか認知されないならば、韓国映画の持つ本来のよさはますます埋もれてしまうのかもしれないし、「ベタベタな韓流」ではない「子猫をお願い」のような映画こそが素晴らしい、なんていう変な「誤解」にもなりかねないよなーと余計な心配をしてしまいたくもなる。

どんなジャンルにも「いいものもあれば、わるいものもある」のは当然なのだろうが、なかなかにジャンルとそれを取り巻く人々の壁というものは厚い。そんな壁など関係なく、より多くの人にイ・ハン監督のエネルギーやイ・ウンジュの素晴らしさを知ってもらえたら、なんてことを願うのはテレビでCM入りの吹き替え版を見たヤツの言うことじゃない、かw



テーマ : 韓国映画 - ジャンル : 映画

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