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「ちりとてちん」

 
ちりとてちんタイトル


月曜から土曜まで毎日15分間、半年に渡り放映されるNHKの連続テレビ小説。
通称「朝の連ドラ」というくらいだから、濃厚なお色気シーンもなければ殺人事件が起こるわけでもなくて、毎回底抜けに「爽やか」な物語が展開して行く。
昔に比べてセットや照明は格段に良くなった気はするけど、15分ごとに話のキリをつけなくてはいけないからなのか、ベタベタな演出とわかりやすいキャラクター設定と浅めなストーリー構成のせいでどうしても学芸会的なちゃちな印象がぬぐえない。

今年の10月からはじまった「ちりとてちん」もやはりそんな感じで、爽やかでベタな人情ドラマ。加えてフジテレビのドラマのようなカメラワークやカット割がさらに軽さに拍車をかけている。うーむ、これでいいのかテレビドラマ・・・

などと言いつつ。そんな「ちりとてちん」にすっかりハマり、毎日欠かさず見ております(爆
 
いや別に上に挙げたようなことを嗤うために見てるわけじゃなくて、そんなことを承知の上でドラマ世界に没入し、仰山笑い、しっかり感動して泣いたりもしているのですよこれが。

福井の田舎を飛び出して大阪で女流落語家を目指すヒロイン、和田喜代美役の貫地谷しほりは、往年の富田靖子に似ているようで仲間由紀恵のような演技。ヒロインが弟子入りした落語家の師匠、徒然亭草若を演じている渡瀬恒彦は、扇子の使い方からなにから下手すぎて見ていてかわいそうになるくらい。そして、コメディだからか大阪だからか毎度毎度繰り返される登場人物たちのボケとツッコミの台詞もベタすぎで見ていて恥かしくなることもしばしば。ヒロインの大げさなドジっぷりはまるでドリフのコントを見ているかのよう・・・って、あれ?こうして書いてみるとやっぱだめだめじゃん(汗

「きっとテレビドラマはこれでいいのだ。」と言ってしまえばそれまでなんだけど、例えばこれまた恥ずかしいぐらいわざとらしく天真爛漫な母親役を演じている和久井映見のなんと素晴らしい事か。
町内の野外カラオケ大会で五木ひろしの「ふるさと」を熱唱しながら、家出同然に家を飛び出してひとり大阪に向う列車に乗ったヒロインを見送る母の姿は、期せずして大好きな映画の「ルナ・パパ」のヒロイン、マムラカットとなぜかだぶってしまって、今も思い出すだけで泣けてしまう有様。

ちりとてちん1


ストーリーが浅かろうが演出がベタだろうが役者が大根だろうが学芸会だろうが何だろうが「ちりとてちん」の登場人物たちは、ヒロインに限らずヒロインの家族、友人、師匠や兄弟子、飲み屋の常連の散髪屋の磯七や仏壇屋の菊江に至るまで、ほんとにみんなそれぞれが自分の人生をちゃんと生きているってかんじがするところが逆にすごいw

映画やテレビドラマといった架空の時間の中を生きている登場人物たちの「現実」。それがぱっと見どんなに嘘くさく薄っぺらく見えたとしても、ふとした瞬間からその「現実」は生々しいものへと変質して、その途端に空気や温度や臭いや味や感情を共有できるようになる。そんな「ふとした瞬間」があるかないかが先に書いた「ALWAYS 三丁目の夕日」との違いなのかもしれないなあとも思ったり。「ちりとてちん」はそんな瞬間がそこかしこに満ち溢れていて、見ているだけで嬉しくなって来るのです。
月並みな言い方をすれば設定の枠を超えて登場人物たちが活き活きと動きだす、とでもいうか。そうなれば相乗効果でスタッフもノリノリになって多少のおふざけもなんのそのw 乗ってる現場で作り出されるものにはやっぱパワーがあるもんね。

ちりとてちん2


ドラマの主題となっているのは上方落語。
タイトルの「ちりとてちん」というのも元々は「ちんとんしゃん」と同じ三味線の口譜(いわゆる口三味線)なんだけど、上方落語の演目だったりもするのでした(江戸前落語では「酢豆腐」というらしい)。
三味線や太鼓、小唄などの「はめもの」を絡めて噺を盛り上げる上方落語は、落語というよりは一人芝居に近い印象。ドライな笑いを好む江戸前落語と違ってコテコテでウェットな人情ものが主流のよう。「ちりとてちん」の登場人物たちが劇中劇で噺を再現するシーンも多くて、それも見ていてなかなかに楽しい。やっぱり京本政樹にはズラが似合うw
またドラマの中の現実でも、ちょっとしたエピソードや人や店の名前なんかにさりげなく落語ネタが仕込まれているらしいので、落語好きな人が見るとより面白いんだろうなあと思います。

落語ネタで今思い出したのが、「居残り佐平次」や「品川心中」なんかのネタを盛り込んだ川島雄三監督の映画「幕末太陽傳」。今は亡きフランキー堺演じる主人公の佐平次が幕末の浮世を生きてる感じがして好きだったなー。女郎役の南田洋子や左幸子もアダっぽくて残酷でわがままな可愛らしさが素敵だったし。まだ見た事が無いという方。この映画おすすめですよん。

幕末太陽伝

そういえば「幕末太陽傳」のラストシーンで、佐平次は海沿いの道を逃げて行くんだけど、撮影中に川島監督は「佐平次がそのまま撮影所のセットを飛び出して現代(昭和32年)の品川の街を一目散に駈けて行くラストに変更したい」と言い出したそうな。ところが監督の思い描く「現実」を理解できなかったフランキー堺をはじめとするスタッフ一同の猛反対を食らって、このアイデアは結局ボツになってしまったという、実現しなくてほんとに残念至極なエピソード(→wikipedia参照)がこの映画にはあったりもするのでした。
「ちりとてちん」ならそんな破天荒も楽々許されてしまいそうな気もするけど、「NHKの朝の連ドラ」にそこまで期待するのはちと酷か。いや、なんかやらかしてくれそうな空気がこのドラマにはあるんだよなーw

とにもかくにも「ちりとてちん」明日も、「そぉーこぉーぬぅーけに」楽しみじゃーヽ(・∀・)ノ

ひぐらし紋
徒然亭の紋、ひぐらしw


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コメント

あはは

おれもちりとてちんはまってるよ~

おーひさしぶりー

ちょうど今「ひまてきすと」覗いてきたところ。
あいかわらずの自転車三昧よさげなかんじだねー。
ヒッキーの俺は、最近知ったフリードリヒ・グルダなどにハマってます。

「ちりとてちん」なんでも視聴率は低いらしいんだが
一日に再放送で何度も繰り返し見るようなマニアが多いんだとか。
いや、はい。俺ですw

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091196264741.html エキサイトニュース


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