1. 無料アクセス解析

「君とボクの虹色の世界」~なにげなくみつけた音にぞ日はのぼる~

君とボクの虹色の世界5

2005年 ミランダ・ジュライ監督

ちなみに原題は「Me and You and Everyone We Know」。
何気なくこういう映画に出会えたときの幸せについて。


最近はあながち季節外れとも言えなくなって来た台風2号は、夜中にひそかな風で木立を揺らしはしたもののずいぶんあっさりと通り過ぎ、見ていない録画ビデオ映画を見る会会員の僕はといえば、昨日今日と1950年代のリチャード・フライシャーを二本ばかり見たりしてた。

1955年の「恐怖の土曜日」はタイトルで大いに期待したためか、あまりのつまらなさにがっかりしつつも終盤の農場での立ち回りには 後年の片鱗を見た気がし、1959年の「フォート・ブロックの決斗」は、弛緩した西部劇かと思いきや、冒頭で暴れ馬を見事に乗りこなし、やがて若くして牧場主となる野心に満ちた主人公やその周りの人々をきっちり描き、なかなか魅力的だった。 タイトルの「決斗」は泥にまみれての無様な殴り合いだってのもよかったな。


さて、今日は晩飯を食べた後BSでやっていたカンヌ映画祭がらみの映画を何気に見始めたらこれが面白くてきっちり最後まで見てしまった。 タイトルは「君とボクの虹色の世界」。
君とボクの虹色の世界4


残念なことにファースト・カットを見逃してしまったのだけれど、冒頭自分で自分の手に火をつける男。 ガソリンでもかけたのか、めらめら燃える手のアップ。
自分でやったくせに、必死で火を消そうと焦って庭の芝生に手を叩きつける男のロングショット。 緑の芝生と上下に動く小さなオレンジの炎が綺麗。
買物をすませて何気なく金魚のビニール袋を車の屋根に乗せてドアを開け、そのまま走り出す車を目撃する高齢者専用タクシーの運転手の女。
いつかは落ちてしまう揺れるビニール袋の中で、のんきに泳ぐ金魚のアップ。
急停車した反動でぽーんと飛んだ金魚の袋は、今度は前の車のトランクの上。
運転しながらそれを見て、気が気ではない彼女。
もうこのあたりですっかり魅せられて、この映画が好きになっている自分w
ほんとに「何気ない」ちょっとした日常の一齣たちがきらきらと輝く映画。

君とボクの虹色の世界1

うんちが大好きな年頃の幼児は、いたずらでネットのチャット・エッチをしながら、「同じうんちが君と僕の尻の穴を出たり入ったり…」なんて兄に打たせて「お前、すげえな!」と感心されたりする。当のチャットの相手もそのセンスに惚れてしまって(爆)とうとう公園で会うことになったりもする、くだらねーといえばくだらなさすぎる話が満載のこの映画を もしジャンルわけするんなら、ロマ・コメになるんだろうがそんなのはまあどうでもよく。
バスを待つ男から、朝日を昇らせる役目を幼児が引き継ぐラストシーンまで、いささかもダレることなく楽しめた。いい映画見たなー。
おもろい人間が一生懸命に生きている姿を見るのはほんまにおもろい。

2005年のサンダンスで審査員特別賞、カンヌでカメラドール賞を受賞したなんてことはともかくとしても、なかなかいいお尻だったヒロインを演じていたミランダ・ジュライがこの映画の監督だと知ってびっくり。
君とボクの虹色の世界3

しかもよく知らないけど、ウェイン・ワンやポール・オースターなどとのコラボなんかもしているマルチ・アーティストなんだそうな。 このままちゃんと映画監督になっちゃえばいいのに。
でもまあ、やっぱりそんなことはどうでもいい。

昔からブランド信仰厚い僕は、旧泰然とした作家主義で映画を見てしまうことが多い。そういえば飛び込みでレストランに入ることもなかなかできないし、ましてや飛び込みで映画を見るほどに金持ちでもなく。だから、こうして何気なく見た誰とも知らぬ映画が素敵だった時は、なんだかとっても嬉しくなる。
そして、作家主義からも映画史からも離れたところで映画の瑞々しさや躍動感を発見できる自分を知るとき、「まだ俺にも映画を見る資格があるのかもなー」なんて思えたりもするのであった。 なんつって。

「君とボクの虹色の世界」、また劇場でかかったらちゃんと見に行こう。
君とボクの虹色の世界2

)) < > (( forever. その意味は映画を見て知るべし♪



トラックバック

映画「君とボクの虹色の世界」

映画館にて「君とボクの虹色の世界」 サンダンスで見いだされ、カンヌ映画祭で新人監督賞を受賞した作品。ちなみに監督のミランダ・ジュライは脚本も主演もこなしている。 クリスティーン(ミランダ・ジュライ)は高齢者タクシーの運転手をしながらアーティストを夢見る...

君とボクの虹色の世界

デジタルの世界においては、架空な空間で架空の人物にもなれて、またアートも想像性豊かにその可能性は果てしなく無限… でも、全てはデータという記号と数字に変換されているもの。 ネット上でのやり取りも架空であり、実際に相手と触れ合うわけではない。 触れ合いた?...

『君とボクの虹色の世界』 Me and You and Everyone We Know

これは思いきりお気に入り印。 独創的な演出にグッとくるおかしみのあふれる群像劇。 高齢者タクシーの運転手をしながら、アーティストを夢見るクリスティーンとその周囲の人たちの物語。カラフルなインテリアやファッションがかわいくって、ポップな画面に釘付け。音...

君とボクの虹色の世界

「君とボクの虹色の世界」 2006年 米 ★★★☆ 「足が痛いのを我慢しているなんて愚かな事。新しい靴を履いてごらん。 世の中が一転して心地良い世界に変わるかもしれないよ」 不器用な人達。 とくに、父と息子達はあきらかにコミニュケーション不足だ。...

君とボクの虹色の世界

Me and You and Everyone We Know ジョニー・デップ主演の『リバディーン』を観に行く予定が、レディースデーの最終回、立ち見ということで拒否られたのでプランBに変更。それがこの『君とボクの虹色の世界』でしたが、なかなかに印象的な作品でした。 これね、ピン...

『ME AND YOU AND EVERYONE WE KNOW』君とボクの虹色の世界

ボクとキミとボクの知ってる人たちみんな。 せまーい世界でゆるーりと過ぎていく日常。 ぽちっとプリーズ。 君とボクの虹色の世界

【君とボクの虹色の世界】についてブログや通販での検索結果から見ると…

君とボクの虹色の世界 をサーチエンジンで検索しマッシュアップした情報を集めてみると…
この記事へのトラックバックurl → http://murakamit.blog71.fc2.com/tb.php/82-57ffd1a2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
コメント
コメントの投稿
 ※コメントの再編集・削除時に必要となります。
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。